高校サッカーチームのトレーナーとパーソナルトレーナー
病院勤務を経て、夢であったサッカーのトレーナーに!
柔道整復師として病院勤務をし、スポーツトレーナーとして独立をした東 史記(ひがし ふみのり)さん。
独立から4年経過した現在のお話を伺ったところ、フリーランスとして働き始めてから働き方やワークライフバランスが大きく変わったと語ってくれました。
具体的にどのような変化があったのか。インタビューで詳しく伺っています。
現在とこれまでの働き方
自己紹介をお願いします。
東史記です。
現在はフリーランスでスポーツトレーナーとして活動しています。以前はクリニックで柔道整復師として働いていました。
現在はどのようなお仕事をされていますか?
高校サッカーのチームでのトレーナー、アスリートへのパーソナルトレーニング、一般の人を対象にしたピラティススタジオでのインストラクター、といった3つを活動をメインに活動しています。
高校サッカーのチームへは週に4日、平日3回と土日のどちらか片方に帯同しています。
業務内容はストレングスとコンディショニング、フィジカルコーチからAT的な分野、そして怪我した選手に対してはメディカルの部分も対応するので、ほぼすべての分野を担当しています。
140人ほどの部員に対してトレーナーは自分ひとりだけなので、あらゆる領域を幅広く担当しているうちに、いろんな事ができるようになりました(笑)
他にはJリーガーとBリーガーのパーソナルトレーニングを週1回実施しています。チームの関係で遠方にいるので、シーズン中はオンラインで行うことが多いです。オフ期間には実際に会って集中的にトレーニングを行います。内容は選手の状態やニーズにもよりますが、パフォーマンスアップと身体のケアを中心に、トレーニング等のメニューを組むことが多いです。
プロの選手以外にも、受け持っているチームとは別に高校生のパーソナルトレーニングを行っています。チーム活動ではできない選手個々の悩みや課題に合わせた内容を実施しています。年代的に成長期特有の痛みもあるので、身体のメンテナンスを行ったりそのセルフケアの方法を教えたりもしています。
さらに、ピラティススタジオではインストラクターを週3回程度、こちらはアスリートではなく一般の方を対象としたグループレッスンを行っています。
定期的な休みはないですが、仕事が入っていない時に週に半日か1日程度休みを取るようにしています。状況に応じて休む、という感じですね。
前職はどういったお仕事をされていましたか?
スポーツ整形クリニックに柔道整復師として、3年半勤務していました。
業務内容はリハビリ、スポーツコンディショニング、診療補助(ドクターが診療する際の補助)、スポーツ選手に対する競技復帰のリハビリ、障害予防のプログラム作成を行っていました。業務以外では院内の勉強会、学会やセミナーに参加することも多く、仕事をしながら今のベースとなる知識を学ぶことができたと感じています。
クリニック勤務の間、ドクターと連携する中で、怪我や身体の評価スキルを学べたのが、今振り返っても良かったと感じています。また、骨折や脱臼といった怪我の対応も、今のスポーツ現場に生きています。何より、怪我をした選手がいた時の医療機関との連携は、以前自分が患者を受け入れる側にいたのもあり、スムーズに行えるようになりました。
学生時代
学生時代に学んでいたことを教えてください。
自分は医療やスポーツ系ではない一般の大学を卒業してから、柔道整復師の専門学校に入学しました。ですので、業界に入ったのも他の人より遅いんです。
専門学校在学中は、接骨院でのアルバイトと、母校の大学サッカー部でのトレーナー活動をしていました。その時から、将来的にはスポーツに関わりたいと思っていたので、学校の勉強だけではダメだと思いAscendersが主催するセミナーを受講していました。
独立後の変化
独立してどう変わりましたか?
1番大きく変わったのは「お金のもらい方」です。クリニックで勤めていたときは毎月決まった額の給料だったのですが、フリーになってからは仕事をした分だけもらうようになりました。ここが大きく変わった部分だと思います。
また、考え方としても「自分から動き出して何かを作り出さなければ」と機転を利かせるようになりました。自発的に動き出すことで、様々な機会や収入を作り出すことができると実感しています。
こうしてフリーランスでやっていくということは、主体的な考え方が出来るようになった証拠でもあると思っています。もちろん働き方や仕事のスケジュールも大きく変わりましたが、根本にある考え方の部分まで大きく変わったと感じています。
独立してよかったことは?
「自分で考える習慣がついたこと」と「仕事の幅が広がったこと」です。
高校サッカーの現場では広く浅く、ではないですが、様々な分野のことが求められます。監督や選手から専門以外のことも求められるうちに、自分で考え、主体的に動いてやってみるということが以前に増して多くなりました。
自分は元々、メディカルが専門だったのですが、チームや選手に向き合い、必要なことをその都度勉強するうちに、関われる範囲もより広くなった印象です。
さらに、現場に出ることで自分ができることを他の人から見つけてもらいやすくなったのも、変化の一つだと思います。
サッカーのトレーニングに関わる仕事をしているので、ジュニアユースのチームに声をかけていただいたり、知り合いのトレーナーに呼ばれてセミナーの講師をしたり。フリーで動きやすい状況だからこそ、様々な所で声かけてもらいやすくなりました。
他にも、色んな所に顔を出したり、自ら行動したことが次につながります。これまで知識として蓄えていたことが、今になってやっと形になり始めていると感じています。
独立の経緯
どういう経緯で独立していったんですか?
クリニックで働きつつ、いずれは独立したいと考えていたんですが、いろんな事があり、急に職場を辞めてフリーランスになることになってしまいました。本当はもう少し後で独立しようとしていたんですが、流れでそうなってしまったというのが実際です(笑)
元々の想定は、独立するまでにお金をためたり、新しい仕事を作った状態で辞める予定だったんですが、予定より早く辞めたので最初はまったく仕事がない状態でスタートしました。
そこからいろんな縁があり、少しずつ仕事が増えていきました。
仕事を得ることができたきっかけは2つあります。
1つは、自分がフリーになって動ける状態なので、これまでの関係値や信頼があった所から改めて仕事を振ってもらえるようになりました。人とのつながりを大切にしてきておいてよかったと、改めて思いました。
もう1つは、縁があって巡ってきた仕事を一生懸命こなしているうちに、そこから別の仕事へとつながっていったことです。高校サッカーのチームをみているうちに、つながりのある中学生のチームもみることになりました。
昔から「種を蒔く活動」をしており、それが実になってきた部分が大きいです。
例えばこんな例があります。数年前から自分の経験につなげるためにと、知り合いの中学生に格安でパーソナルトレーニングを行っていました。その中学生が高校生になり、今のクライアントになっています。また、その選手が友達や兄弟を紹介してくれて、新たなクライアントが増えていきました。
フリーランスで仕事をする上で大事だと思うことはありますか?
「仕事に対する基準を高く持つこと」が大切だと思います。
今でこそ当たり前のようにサッカーチームで指導しているストレングスやフィールドトレーニングですが、当初は自分にはあまり指導経験がありませんでした。
しかし「このチームで絶対に勝ちたい」という思いから、一生懸命学んで実践しました。その結果、やったことがない領域でも習得することができ、今では手応えを感じるほどになりました。
そういった経験から私は何事にも高い基準を持ち、こだわって仕事をするということを大切にしています。どんな仕事でも、少しでもいいものを提供することが大切です。根本にある思いは、選手に少しでもいい結果を出してほしいという部分です。
運営しているAscenders株式会社について
Ascendersとの関わりは?
専門学校の学生のときからセミナーで学んだり、海外研修に参加したりしていました。
当時からフリーランスの人が多い環境だったので、独立してやっていく上で必要な準備やマインドなどを学べたのが大きかったです。前職の病院で働いていたときも、働きながらフリーランスでやっていく人たちの価値観に触れられたのは大きかったと今になって思います。
最後に独立を目指す人へのメッセージ
「主体的に」と「戦略的に」という2つが大切だと思います!
自ら動いていくことで周りの状況が変わります。チャンスは待っているのではなく、自分からどんどん行動し掴みに行くのみです。
もうひとつは「損して得取れ」じゃないですが「周りの人を良くしたら、自分にもいいことがある」ということです。よく「働くことは周りの人を良くすることだ」と言われますが、まずは周りに何かを与える中で、それが結果的に自分にとって得になる事がよくあります。
ある意味戦略的にチャンスを作ることも大切だと思います。がんばってください!
トレーナーとして独立成功者インタビュー
運営会社の
Ascenders株式会社について
スポーツに関わる、すべての人へ。
スポーツのインフラになるというミッションの実現には、Ascendersだけでなくスポーツに関わるすべての人たちの活動を後押しすることが必要です。
私たちはスポーツで働く人たちをエンパワメントしていく存在でありたいという想いから、サービスを作り続けています。